関係修復に動き始めたドイツとベトナム

冷え込んでいたドイツとベトナムの外交関係が修復に向かって動き出した。20177月にベルリンでベトナム情報機関により拉致されたとされる国営ペトロベトナム建設のチン・スアン・タイン元会長のドイツへの送還に向け、両国が話し合いを始めたようだ。

ドイツ・メディアによれば、独越外務省は111日にベルリンでタイン氏の送還について協議を行った。ドイツ外務省は「国際問題や二国間問題を話し合った」として詳細は明らかにしていないが、同氏の拉致により両国の戦略的パートナーシップ関係が一時的に中断された経緯からタイン氏の処遇が焦点だったとみられている。

ベトナム・メディアのVNエクスプレスによれば、同協議でドイツのアンドレアス・ミカエリス外務次官はブイ・タイン・ソン外務次官らに「ベトナムは国際公約を守っている」と言及した。そして「ドイツは引き続きインダストリー4.0に向けた人材やベトナム人看護師の育成に協力していく」とした。同メディアは「拉致疑惑後に悪化した二国間関係が正常軌道に戻った」と評価した。

同じ111日には在越ドイツ大使のクリスチャン・バーガー氏は、ベトナム共産党政治局員のグエン・バン・ビン党中央経済委員長に対して「EUとベトナムのFTAの早期署名を含む二国間関係の強化を積極的に支援したい」と語った。

タイン氏は横領などの罪で無期懲役の判決を下されて服役中だが、一連の動きを受けてネット上ではタイン氏が既に釈放されたとの憶測が広がった。ベトナム外務省報道官は8日に否定した。だが「ドイツとは関係強化に向けた協議を頻繁に行っている」と付け加えている。

(ベトナムウオッチャー 杜明英)