マハティール首相、スーチー氏に三行半

国連総会でニューヨークを訪問していたマレーシアのマハティール首相が、トルコのテレビ局のインタビューに応じる中で、ミャンマーのアウンサン・スーチー国家顧問兼外相について、「ミャンマー軍がロヒンギャに対してとった行動について何も言いたがらない。だから我々(マレーシア)はもう彼女をサポートしないと明確にした」として強く批判した

マハティール首相は軍政下のミャンマーでスーチー氏が自宅軟禁されていた際、スーチー氏解放のために尽力した。今回のロヒンギャ弾圧の件に関してスーチー氏に書簡を出したようだが、何の返事も来なかったらしい。ミャンマー軍の弾圧を見過ごすスーチー氏に「とても失望した」ようだ。

折しも、10月8日から日メコン首脳会議が東京で開催され、スーチー氏も参加する。福島県内の農村も視察するそうだ。ミャンマーに対して日本政府は、ロヒンギャ難民の帰還プロセス進展が重要とし、支援策として26億円の拠出を表明しているが、ロヒンギャ弾圧やミャンマー軍への強い批判は避けて、微妙は外交的バランスを取っている。

しかしながら現地では、ロヒンギャ難民(写真はジャーナリスト中坪央暁氏提供)の帰還は難航している。その間にも特に子どもや女性といった弱い立場の人たちが、飢えや暴力に晒せれ、最低限の生活もできず、教育の機会も奪われるという生活を強いられている。こういった状況がさらに続くようであれば、欧米、そしてイスラム国民を多く抱えるミャンマーの近隣諸国からのさらなる批判、制裁はますます強くなり、日本の外交姿勢が矢面に立つ局面も予想される。そうなる前に、ミャンマーの友好国である日本が、難民の迅速な帰還を促す圧力をミャンマー政府にかけるのも一手ではないだろうか。

(Hummingbird Advisories 白新田 十久子)