マレーシア最年少大臣、国民を魅了する

ベトナム・ハノイで現在行われている世界経済フォーラムで、一躍世界の注目を集めた若い大臣がいる。マレーシア史上最年少大臣(青年・スポーツ担当)サイド・サディク氏、25歳だ。日本でも25歳で国会初当選という議員はいるが、大臣最年少記録は小渕優子氏の34歳9か月だ。サディク氏は、アジア英国議会弁論チャンピオンシップで3回優勝し、英オックスフォード大学から2度も修士プログラムの奨学金をオファーされたが、国内の政治活動を優先するために固辞した。現在、野党に甘んじる統一マレー国民組織(UMNO)傘下の青年部、アルマダ(Armada)のリーダーを務める。

彼を大臣にしたのはマハティール首相の思惑も絡んでいる。国の中央年齢は28歳で、1970年の日本と同じ(ちなみに日本の現在の中央年齢は47.3歳)。マレーシアがどれだけ若者の多い国かがよく分かる。一方、若者の失業率が過去20年間10%前後で推移し、2017年も10.85%と高い。失業対策が大きな課題の中、若者の支持基盤を固めるためにも、サイド氏のような優秀な若い人材を登用したと思われる。さすがマハティール首相、93歳とは思えぬ思考の柔軟さだ。

国内では彼のことをメディアで見ない日はないというほど人気の高いサディク氏、参政権年齢を21歳から18歳に下げることを目指している。古い政治体質が残るという面では、マレーシアも日本と同じ。しかし、政権交代を遂げ、優秀な若者や女性(26人中5人)を大臣として登用することのインパクトは、国民の政治意識に対して大きいのではないだろうか。

(Hummingbird Advisories 白新田 十久子)