マレーシアへのサイバー攻撃予測、日本企業へも影響懸念

「ナジブ前政権はマレーシアを中国に売り渡そうとしていた」。中国訪問中のマハティール首相が8月19日、ビジネスマンとの昼食会で放った言葉だ。翌20日には、ついに東海岸鉄道計画(ECRL)とガスパイプライン建設の中止を明言、中国側にも伝えた。この動きと相前後しているのが、中国のマレーシアに対するサイバー攻撃がさらに激しくなるだろうとの予測だ。アメリカのサイバーセキュリティー企業FireEye Inc.が報告した

FireEyeによると、東南アジアで中国の一帯一路構想に絡んだプロジェクトが増加する中、中国によるサイバースパイ活動が増えている兆候がすでに見えているという。同社は、中国がカンボジアの総選挙(7月29日)を前に選挙システムや選挙管理関連官庁のITシステムに大規模侵入したと発表しているが、日経新聞はその後、カンボジア選挙への介入は、今後他国への大規模介入に備えた「予行演習」だったとした。

マレーシアにおける中国のサイバー攻撃の活発化に関しては、日本企業も他人事とは言えない。マレーシアでは日本企業が公共事業などの入札に関与するケースは多く、鉄道関連などのプロジェクトが相次いで中止、再検討される中、中国が日本企業動向に関心を持つことは必至だからだ。

(Hummingbird Advisories 白新田 十久子 / 佐藤 剛己)