軍病院大規模不正にドゥテルテ大統領怒り心頭

フィリピンの軍病院で大規模不正事件が発覚し、ドゥテルテ大統領が怒り心頭だという。地元紙などによると、舞台はメトロ・マニラのケソン市にあるフィリピン空軍・メディカル・センター(通称Vルナ総合病院、V. Luna General Hospital)。トップから中間管理職に至るまで薬や医療器具の横流しや、納入業者への水増し請求要求に加えて、架空購入(報道では「ghost delivery」)による支払い代金のキックバックなど、広範に及ぶらしい。

大統領の怒りには理由がある。就任からわずかひと月後の2016年8月に同病院を訪れた大統領は、その老朽化対策として5億ペソ(約900万米ドル)の支出を命じ、さらには月5000万ペソ(約90万ドル)の恒常的な財政支援、新しい病棟建設も約束していたのだ。報道官は「ballistic」との言葉を使ってドゥテルテ大統領の怒りを表現した

内部通報で発覚したこの事案。大統領は、病院トップ、兵站部長の他20人を即座に解任、軍事法廷にかける方針だという。

ドゥテルテ大統領といえば先週は、香港ベースのカジノ会社Landing International Developmentとの不公平契約で、フィリピン観光庁傘下のNPO、Nayong Pilipino財団が保有地のリース契約に絡んで経営陣全員を解任したばかり。手法は荒いが、不正や不公正には厳しいという巷間の意見を裏付けている。

(Hummingbird Advisories  佐藤 剛己)