ミャンマーの腐敗防止法改正

ミャンマーの腐敗防止法改正案がこのほど、議会上院を通過した。法は軍政時の2013年に制定されていたが、今回は汚職防止委員会(Anti-COrruptino Commission)により強い権限が与えられ、オッフィシャルな告訴・告発がなくとも、委員会の独自判断で疑わしくき官僚への捜査を開始できるようになる模様だ。

画期的とみられるのが、「名誉毀損」条項の軽減だ。同法改正前は、汚職の告発内容が事実ではないと判断された場合、告発者が名誉毀損で訴えられ最高5年の懲役を受ける可能性があったが、改正で懲役最高3年に短縮された。改正案は上程当初、この懲役を最高6か月まで短縮する案だったが、上院の法律委員会で3年に修正されたという。

そもそも5年が長すぎる(カンボジアでは最長6か月)上、たった2年の短縮ではあるが、内部告発を促す方向での法改正は東南アジアの類似法制では珍しいのではないか。「名誉毀損の条項があるため内部告発などほとんどない」(ベトナム人弁護士)との声は良く聞かれ、権力者が「名誉毀損」を理由に反政府側の追求をかわすのはこの地域では常套手段。この条項の効力を少しでも弱めようとする動きは、ミャンマーの公正性が少しずつ担保されつつある兆候ではないか。

(Hummingbird Advisories  佐藤 剛己)