マレーシアでテロリスト249人逮捕(斜め読み)

マイレーシア内務省は先ごろ、国内でSNSを使ってテロを起こすメンバーを勧誘したとして249人を逮捕したと発表した。このうち240人はフェイスブック、8人はツイッターを使い、ひとりはインスタグラムだった。SNSのモニタリングは内務省のCounter Messaging Centreという監視組織が2016年から実施している。逮捕者以外にも、これまでにフェイスブックだけでも4000近いアカウントが監視対象になり、うち800あまりは閉鎖に追い込んでいるという。

額面通りに読むと内務省発表通り、SNS上のテロ宣伝活動が盛ん、だが、その押さえ込みに政府は成功している、と読める。

ここは引き算が必要だ。まず東南アジア捜査当局全般の傾向として、発生事案をすぐ発表するという発想がなく、発表のタイミングに当局の意図があることが少なくない。また、今回の249人逮捕について、その逮捕時期や容疑の構成要件期間が明らかではなく、本当に直近の成果かどうかは外から検証できない。在KLの英系専門家は、「マレーシア国内のテロ組織は、政府の押さえ込みも奏功してテロ実行能力が低い。むしろ、5月にも予定される総選挙を前に政府の成果を強調する意図で、この時期に公表されたと見た方がいい」と話す。

(Hummingbird Advisories  佐藤 剛己)