韓国ゼネコンのベトナムでの裏金疑惑

韓国系ゼネコンによるベトナムでの裏金作り疑惑が後を絶たない。韓国メディアは3月2日、国税当局がポスコ建設のベトナムやブラジルなどでの事業を集中調査していると伝えた。李明博元大統領に関連した裏金の疑惑を暴くことが目的と取りざたされる。

同社のベトナム法人の場合、元副会長が2017年に385万ドルの裏金作りで有罪判決を受けた。また昨年10月には社内監査で現法幹部による横領が発覚している。実態のない取引を通じて10億ウォンが不法に使われていた。

韓国系ゼネコンによるベトナムでの裏金作りはこれまでにもたびたび取りざたされてきた。ハノイの超高層ビル「京南(キョンナム)ハノイ・ランドマークタワー」を2011年に開業させた京南企業は、建設工事中に裏金を作ったと指摘されている。同社の成完鍾前会長は、李政権時代の「資源外交」に関連して捜査を受け、2015年に自殺した。また2014年オープンの超高層ビル「ロッテセンター・ハノイ」でも、開発に当たってロッテグループが費用を水増しして創業家の裏金に充てていた報道されている。

ベトナムでの工事が裏金作りに使われるのは、単に韓国企業によるプロジェクトが多いからだけでは片づけられない。ポスコ建設のベトナム現法では2009~2013年にかけても高速道路工事に絡んで裏金作りと横領が起きているが、当時の現法社長は「ベトナムではリベートは一般的な商慣行」と裁判で証言した。文在寅大統領は「積弊清算」を掲げて保守政権時代の不正をただそうとしているが、韓国企業のガバナンス向上だけでは正せない問題がベトナムにある。

(ベトナムウオッチャー 杜明英)