指導部の健康を管理し始めた共産党

ベトナム共産党は31日、党や政府の幹部に対して6カ月に1度の健康診断を義務付ける新たな規則を設けた。今後の政局を見る上で極めて重要なルールになるだろう。

対象は党書記長、国家主席、首相、国会議長のいわゆるトップ4、その次席、地方省市の党書記、軍トップが含まれる。診断結果は党が把握し、人事に反映する。さらにトップ4を含む党最高指導部の政治局員は週に2度は医師の診察を受けることも定められた。

党ナンバー2のチャン・ダイ・クアン国家主席は昨夏、公の場に数週間にわたり姿を見せず重病説が流れた。8月末に姿を現したものの、写真や映像で見るに明らかにやつれていた。

クアン国家主席は党トップのグエン・フー・チョン書記長とライバル関係にあり、今回の新規則が書記長の右腕であるチャン・クオック・ブオン党中央検査委員長により公布されたことも示唆深い。

治療のための海外渡航も許可制になった。ペトロベトナム建設(PVC)のチン・スアン・タイン元会長が、在任中の巨額損失に関する責任問題が浮上した際に病気治療を口実に逃亡したことが発端だろう。ただ新たな規定の真の狙いは、「高飛び」防止以外にあるのではないか。

5月初頭には半年に一度の党中央委員会総会が開催され、大規模な人事も予測されている。健康問題を隠れ蓑にした舞台裏での政争が繰り広げられる可能性がある。

(ベトナムウオッチャー 杜明英)