選挙目前のインドネシア、サイバー犯罪対策本腰

昨年12月にジョコ大統領が大統領令に署名し設置された、大統領直轄の国家サイバー暗号庁(BSSN)の長官が先月任命された。ジョコ・セティアディ(Djoko Setiadi)前国家暗号院(Lemsaneg)委員長だ。もともとは政治・法務・治安調整相の統括機関となるはずだったが、大統領直轄とされた。ジョコ大統領がサイバー問題をどれだけ重要視しているかがうかがえる。

インドネシアでは、今年6月27日に統一地方選挙が17州・115県・39市で行われ、来年4月17日には大統領選挙が実施される。インターネットやソーシャルメディアは支持者獲得・集約のための必要不可欠なツールである一方、昨年のジャカルタ知事選のケースのように、候補者に対する最大の攻撃武器になり得る。就任後の記者会見で、ジョコ新長官は、BSSNが国家情報庁、通信情報省や警察などと協力しながら、地方・国政選挙を視野に入れ、デマやフェイクニュース対策に取り掛かるとした。

発足したものの、BSSNにはまだ予算が付いておらず、政府サイバー部門の集約機関としての役割が明確ではなく、そして人材が揃っていない。BSSNがサイバー犯罪に対する懲罰権力を持つかも定かではない。まさに、BSSNはこれからなのだ。

すでに州知事選挙の選挙戦は15日にスタートしていて、8月には大統領選挙の候補者登録がされ、9月23日には大統領選挙の開始である。フェイクニュース問題は待ったなし、ジョコ新長官の手腕が問われる。

(Hummingbird Advisories 白新田 十久子)