殺害されたミャンマー与党顧問弁護士の追悼集会、真相解明は進まず

ミャンマーのヤンゴン国際空港で同国与党、国民民主連盟(NLD)の顧問弁護士コー・ニー氏が射殺された事件から1年が過ぎ、ヤンゴン市内で追悼集会があった。実行犯や背後の元軍人が逮捕されたが、主犯格の元軍人は逃走中。コー・ニー氏が軍の特権を定めた憲法の改正を目指すアウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相の右腕だったこともあり、軍の強硬派が事件に関与したとの噂も絶えない。

事件は空港ターミナル前のタクシー乗り場で起こり、直後の様子を写した映像がすぐにインターネット上に流れた。法廷審問は40回以上開かれ、70人以上が証言しているが、事件の真相解明はほとんど進んでいない。軍の影響下にある警察が捜査に消極的との批判もある。

憲法改正を目指した弁護士の死は、軍への挑戦に対する「見せしめ」と受け取られている。追悼集会ではコー・ニー氏の友人らが演説し「この事件の真相を解明できなければ、同じような事件がまた起こる」と警鐘を鳴らした。

スー・チー氏は事件について踏み込んだ発言を一切していない。同氏ら民主勢力が率いる政権になった今も、軍政が制定した憲法で軍は治安や警察など大きな権力を維持、国の先行きに暗い影を落としている。

(インドシナ行旅人)