シンガポールの失業率改善と外国人Expatの働きにくさ?

シンガポールの人材開発省(MOM)が11月30日に発表した労働力調査によると、2012年以降悪化していた国民及び永住権保持者のPMETs(専門職、管理職、幹部、技術者)の失業率が、2017年に0.1%低下して3%となった。PMETs失業率の改善は、政府が昨年導入した40代のPMETs向けの技能取得や再就職支援制度「Adapt and Grow」が奏功したとMOMは言う。その裏にはシンガポール労働者の育成のための政府の決意が見られる。

Expatと呼ばれる高給取りの外国人がシンガポールの中心地でリッチな生活を楽しむ中、シンガポール人の外国人への悪感情が日常生活で散見されるようになっている。外国企業に「人材輸入」を許すより、新しい方針の下でシンガポール人をPMETsとして就労者特性を転換させ、その結果として「シンガポール的社会の秩序」を保とうというのである。レッドドットと呼ばれる小国シンガポール、少しの社会の乱れも命取りになると政府が肝に銘じているからだ。

政府は今年の経済成長率を3%から3.5%と見込んでおり、実質月収の上昇率も、昨年の3.3%から3.7%となった。MOMも今回の失業率と月収の改善が経済のさらなる発展を示すとした。PMETs失業率のさらなる改善が予想される中、Expatsは今まで以上に肩身の狭い思いをするかもしれない。

(Hummingbird Advisories 白新田 十久子)