鉄道が強化する中国・ラオス二国間関係

中国の習近平国家主席は、先月中国共産党大会で再任されて、今月APEC首脳会談参加の後、11月13日から14日初めてラオスを公式訪問する。2006年の胡錦濤の訪問から11年ぶりだ。

昨年12月に中国ラオス鉄道(China-Laos Railway)の建設が始まり、両国の関係はさらに深まっている。言い換えると、ラオスの中国への経済的依存度が急速に高まっているのだ。2010年にACFTA(中国東南アジア自由貿易協定)が締結されて以来、中国とラオスの二国間の貿易額は、2010年の10億米ドルから2016年の23.4億米ドルへと、6年間で2倍以上となった。昨年の貿易額の約3分の2がラオスから中国への輸出だ。また、中国からラオスへの投資案件も765プロジェクト(=70億米ドル)あり、中国がラオスへのラオスへの最大投資国となった。投資のほとんどは巨額インフラプロジェクトだ。

鉄道開発というのは、発展途上国では特に、周囲の住民に大きな影響を与える。今までろくなインフラ整備もされていなかった場所に、電気や水道が通り、また道路の整備が進み、橋を架け、生活を改善してくれる。日本で日々目にするようなネガティブな中国関連ニュースは見られず、中国の援助、そして習近平の指導力を讃える記事が多く目につく。

日本は「インド太平洋戦略」を打ち出し、インド、オーストラリア、アメリカとの海の安保協力を進めているが、中国は陸から、鉄道インフラという手段を使って着実にその支配力を強めている。

(Hummingbird Advisories 白新田 十久子)