有名シルク店が中国製をベトナム製と偽装

高級シルクメーカーとして日本人観光客などの間でも人気があった「Khai Silk(カイシルク)」が、長年にわたって中国製品をベトナム製と偽って販売していたことが現地で大きなニュースとなっている。

カイシルクは1989年に設立後、贈答品や土産物の国産絹製品ブランドとして、ハノイやホーチミン市で小売店も展開していた。だが1990年代から商品偽装を続けていたことが先月になって明らかになり、営業停止を受けただけでなく、公安も調査に動き始めた。創業者のホアン・カイ会長は成功者として国内で認知されただけに批判が広がっている。

偽装が明るみになったきっかけがフェイスブックとされる。顧客が買った商品に「メード・イン・チャイナ」と「メード・イン・ベトナム」のタグが2つ付いている写真が出回り、追い込まれたカイ会長が不正を認めた。

正規メディアが政府の統制を受けているベトナムでは、企業や政府のスキャンダルはフェイスブックで伝播する。昨年も外資ブランドの茶飲料の鉛の含有量が基準値を超えているとの疑惑が浮上。一端は問題なしとされたが、フェイスブック上でメーカーからメディアに多額の金が流れたと告発を受けた。贈収賄は関係者により否定されたものの、その後に商品はリコールになっている。

商品の安全性や適正表示はベトナムでも当然に求められる。ただベトナムでは、正規メディアだけで見ていてはスキャンダルの火元に気づかないリスクがあることを覚えておく必要がある。

(ベトナムウオッチャー 杜明英)