Covid-19題材の中比協力友好曲、不評に

在フィリピン中国大使館が資金を出し、中国とフィリピンのCovid-19対策における協力を題材にした友好曲が作られたが、とんでもない不評を買っているらしい。作詞は在フィリピン中国大使のHuang Xilian、歌うのは中国の外交官Xia Wenxin、中国人俳優Yu Bin、大陸系フィリピン人歌手Johnvid Bangayan、そしてフィリピンで70年代にロマンス歌謡曲で一世を風靡した現南カマリナス州副知事Imelda Papinだ。2日ほど前に発表された4分ほどの歌で、YouTubeでも観れる(写真はYouTubeからのスクリーンショット)。

曲名は、タガログ語で「Iisang Dagat」、「一つの海」と言う意味だ。中国が南シナ海で侵略的行為を続ける中、この曲名が中国の領土的野心を明確に表しているとして大きな反発を買っているのだ。もちろんビデオの内容は、中国のフィリピンへの支援、中国人医師団の活躍、フィリピン医師や看護師、警察やフードデリバリーなどに焦点を当てているが、中国軍がコロナ禍に南シナ海において活発さを増す中、かえって反中感情を煽ることになっている。シンガポールの国営紙Straits Timesが書くくらいだから、余程なのだろう。

では、この曲はただフィリピン国民に中比友好をアピールするためだけに作られたのだろうか?そこは違うと思う。これはどちらかと言うと、北京の指導層向けに在フィリピン大使が作らせたのだと思う。「これだけフィリピンで頑張ってて、フィリピンの人も応援してくれてますよ!」「中国すごいですよ!」的なアプローチだ。フィリピン国民から不評を買っても、大使はあんまり気にしていないかもしれません。

(Hummingbird Advisories  白新田  十久子)