マレーシア、新型コロナ後の日本企業に秋波

今月3日にマレーシア中央銀行Bank Negara Malaysiaが2020年の経済成長率がマイナス2%になると発表したのを受けて、国内から「日本企業を誘致しよう」という声が出ている。中国から撤退する日本企業に照準を合わせ、特に電機・電子設備、ならびに医療機器企業を誘致できるよう戦略を練ることを求めるもの。

Sunway UniversityのJeffrey Cheah Instituteディレクター、Yeah Kim Leng教授が提唱しているもので、「(コロナ後の)競争は激化する。政府は急ぎ動かなければいけない」と、マレーシアのレーティング会社RAM Holdingsで元チーフ・エコノミストとして鳴らした同教授は訴える。

ただ同氏も認めるように、東南アジアでもすでに競争が激しい。University of Malayaの経済学者Mohd Nazari Ismail教授は「在マレーシア企業でさえ、コスト競争からインドネシア、ベトナム、カンボジア、タイへ移転している」として、提言実現はそう簡単ではないことを主張。当のYeah教授も「マレーシア人の知識アップグレードをしないといけないだろう」と、確かに障害があることを認める。一方で、「中国一辺倒からの脱却」を目指す施策を日本政府が進める中、少なくとも2億米ドル余りが「中国外の海外」へ移転する補助金として支出される見込みで、Yeah教授はこれを当て込む日本企業に乗じたいと思っている模様だ。

(Hummingbird Advisories  佐藤 剛己)