ボルネオに崩壊する医療体制はあるか

日本で「医療崩壊」という言葉が飛び交っている。ボルネオ島で起きた最近の事象は、それとは別次元の事態が東南アジアの遠隔地で進行していることを示唆している。

島からジェッティで15分ほど航海した観光地ガヤ島(Pulau Gaya)で、4月6日に首を吊って自殺した違法難民が発見され、マスクと手袋だけの地元警察官ら12人が遺体を処理したという報道があった(写真は警察当局撮影、サイトから転載)。難民が新型コロナウイルス陽性と判明したのは、死後の検査によるものだという。12人の事後検査はいずれも陰性だったが、ボルネオ島の都市コタ・キナバルの警察署長は「仮に陽性者がいたらガヤ島署は閉鎖になったろう」とコメントする。

ガヤ島は3月25日に部分的な都市封鎖となり、主にリゾートを支える住民1600人がPCR検査を実施。3月末までに3人が陽性と判明した。

平時ならダイビングやバナナボートなどのマリンスポーツ、BBQなどを楽しめるボルネオでは有名なリゾート地(文中写真、昨年4月撮影)。しかし、医療体制はあまりに脆弱で、対岸のコタ・キナバルも頼りなく、本格治療にはKLへ行くしかなさそうだ。

(Hummingbird Advisories  佐藤 剛己)