インフルエンサーと依頼企業の関係

インフルエンサー・マーケティングが流行っているらしい。5日今朝の日経電子版は、日本人ではないインフルエンサーに「地元自慢」を宣伝してもらう国内自治体を紹介していた

東南アジアではインフルエンサー・マーケティングが盛んだ。シンガポールには「Top 25」なるリストがある。そこには、モデル紹介サイトと見紛うばかりのインフルエンサーが並んでいる。似たサイトはマレーシアなど多くの国で確認され、ラオスでも(と言っては失礼だが)人気フェイスブック・リストがある。彼らに「消費者」として会社の商品や店の料理をコメントしてもらえれば、信憑性が高くなり自社広告より受けるだろう、という認識が前提にある。

筆者はこのインフルエンサーが絡む不正調査に2回ほど携わったことがある。いずれも、企業がインフルエンサーに自社製品(料理でも何でも)を良く書いてもらい、替わりに対価を支払う、という構図が絡む。日本でいうレストランのサクラと同じだ。

営業(マーケ)担当者とインフルエンサーに不当な関係があっても、内部通報がない限り、消費者からは見えない。一方、あるコンプライアンス担当者の「金銭と引き換えに何でも書いてくれる自称インフルエンサーは一杯いるし、向こうから近寄ってくる」との悩みも、深刻だ。企業とインフルエンサーが金銭を対価に繋がるのは日常茶飯事で、本社からの売上向上が至上命題の中、現場は板挟みになっているのだ。

消費者とすれば、騙された宣伝で買い物はしたくない。最後は、インフルエンサーを雇う企業のインテグリティ毀損が大きいだろう。(写真と本文は関係ありません。)

(Hummingbird Advisories  佐藤 剛己)