ミャンマーを囲い切れない日本と「玉虫色」の独立委員会報告書

ミャンマーのロヒンギャ迫害問題を調査する独立委員会が20日、「軍の過剰な武力行使により住民を殺害(mass killing)した」一方、「特定集団の抹殺(genoside)意図はなかった」とする、玉虫色と言ってもいい報告書をまとめた。強姦についても「主張はいずれも二次情報」として退けた。

ロヒンギャ問題の専門家によると、この報告書、「もともとミャンマー軍の『シロ』にお墨付きを与えるために設立されたもの」。ここは、不祥事を起こした民間企業のお為ごかし”独立委員会”に通じる。委員会の委員4人の1人に任命された大島賢三氏(元国連大使)が「『住民殺害』を文言として入れることでなんとか決着した」と、解説する。

この専門家はロヒンギャ問題などの解決を志し、ミャンマーやバングラデシュ滞在が長い。「ミャンマー政府は最初、独立委員会設置を日本政府に求めたが、問題の尻拭いはできないと逃げた。で、日本が推したのが大島さんだった」という。日本政府は「中国とミャンマーの取り合いをしているので、ミャンマー政府への梯子を外すことになるジェノサイド認定は絶対にできない。大島氏の起用で『住民殺害』までは盛り込んだ」。それでも「今となっては中国には負けているから、もうどうしようもない」、というのがオチだ。

独立委員会メンバーは以下の通り。

  • Rosario Manalo, Filipino former undersecretary of foreign affairs, Chair person
  • Kenzo Oshima(大島賢三), Japan’s former ambassador to the U.N.
  • Mya Thein, Myanmmese lawyer
  • Aung Tun Thet, Myanmmese economist and former UN official
(Hummingbird Advisories  佐藤 剛己)