東南アジア各国、2018年にも中国と合同海事演習か

シンガポールのNg Eng-Hen(黄永宏)国防大臣が、中国が提案していた中国・東南アジア諸国海軍の合同演習を支持すると発言。アセアン国防相会議開催中のマニラでの発言(2017年10月23日)だっただけに、メディアも当惑しているのか、事実は伝えても論評を避けている。

昨年暮れに香港で差し押さえられたシンガポール軍の装甲車9台(テレックス事件)は、今年1月末に無事帰還。台湾での軍事演習の帰りだっただけに、専門家からは「中国のOne China政策を認めない限り、装甲車はシンガポールに戻らないだろう」と指摘されていた。帰還に当たっての中星政府の合意内容は公表されていないが、その後、Ng大臣の発言はやや中国寄りになってきていた。

早ければ2018年にも始まる合同演習。Yake-NUS Collegeの国際関係学部長Chin-Hao Huang准教授は、中国の南シナ海での行動が東南アジア各国の国益に沿うよう、影響力を束ねる(“pool together their influence “)意向を反映している、と解説(Today, 2017年10月24日)。折しも日本では、河野太郎外務大臣が日米豪印の防衛協力を含めた戦略対話を打ち上げたばかり(日経新聞、2017年10月25日)。アジア太平洋の多国間関係は、対中政策議論を軸に活発化しそうだ。

(Hummingbird Advisories 佐藤 剛己)