バンコク、2014年以来最大級のデモ

タイの首都バンコクで週末土曜日(12月14日)、2014年のクーデター以来最大級といわれる反政府デモがあった(写真)。呼びかけたのは、Future Forward Party(「新未来党」などと訳される)の実質党首であるThanathorn Juangroongruangkit氏。プラユット現政権(陸軍大将)に対して最も急先鋒の反対政党だ。様子を伝える地元紙によると、Thanathorn氏初のフェイスブック呼びかけに集まったのは数千人とのこと。写真を提供してくれたタイ人ジャーナリストによると「数万人はいただろう」と話す。

新規結党されたFuture Forward Partyは、今年3月の選挙で3位につけ世間をあっと言わせた。選挙で第一党となったのは同じく反政府政党でタクシン政党と言われるPheu Thai Partyだが、Future Forward Partyの主張はそれよりも先鋭的と言われる。3月の選挙後は政府からの締め付けに遭い、11月にThanathorn氏ら党幹部は国会議員資格を剥奪され、土曜日のデモの直前には政府選挙管理委員会から解党提言を憲法裁判所に提出されるなど、徐々に外堀が埋められているように見える。

しかし土曜日のデモでは、Thanathorn氏が「プラユットよ、恐れるのはまだ早い。本番はこれからだ!」と言えば、群衆は「プラユットは出て行け!」などと応じたという。

実はThanathorn氏は、タイで著名な自動車部品などを製造するSummit Group一族の出身。2018年までは代表の父に次いで副社長を務めていたところ、政界に転身した。氏の動きと一族は表立っては連携しておらず、今のところ同一視して報じるメディアはない。が、同社グループは日系企業でも協業先が少なくなく、ビジネスにとっても政治の動きがリスク要因になっている。

(Hummingbird Advisories  佐藤 剛己)