中国タンカーがマレーシア当局の臨検を拒否

米国から制裁中の中国タンカーが、マレーシア沖での臨検を拒否するという事案が発生していたことが分かった。事案が発生したのは12月5日、首都KLから北北西に約300キロほどのKuala Kurauの沖合。無許可で錨を下ろして停泊していたタンカー「Silvana III」(パナマ船籍)に対し、マレーシアの海洋当局Malaysian Maritime Enforcement Agency(MMEA)が臨検を警告、梯子を下ろすよう指示したが同船は従わず、自動識別システム(AIS)を切ったまま逃走した。同船はその前までは、船舶燃料の浮体式貯蔵庫としてシンガポールの沖合に停泊していた。

12月9日になり、さらに北のLangkawi周辺にいるのが確認されたというが、現在はシンガポールに向けて南下している模様だ。(写真と本文は関係ありません。)

同船はTian Ma Zuoという旧名だった当時、イラン からの原油輸出に関わったとして、2018年11月に米国から制裁対象とされていた。この11月に今のSilvana IIIに改名され、現在の持ち主はSilvana Ltd、管理はKunlun Shipping Co Ltdが行っているが、会社実態は不明らしい。

MMEAは12月8日にも、ベトナム船籍の「Viet Tin 01」がジョホール州沖合で違法停泊していたところを、北朝鮮に関する国連決議違反の疑いで「押収」している。同船の北朝鮮関与はAIS情報に拠るもので、北朝鮮に原油を密輸した疑いが持たれている。船が潮で流されてしまっていたらしいところをMMEAに見つかったもの。

(Hummingbird Advisories  佐藤 剛己)