「災害被害に脆弱」が指摘されるアジア太平洋

国際持続可能開発研究所(International Institute for Sustainable Development)が15日に掲載した論考によると、気候変動による自然災害被害は、世界の中でもアジア太平洋で最もひどくなる傾向にあるという。東南アジアでは、ラオス、カンボジア、ベトナムがGDPのそれぞれ5%を自然災害で喪失。太平洋の小島バヌアツに至っては損失率はGDPの20%に上るという。

特に東南アジアで災害被害が甚大化する可能性が高いのは、その途上国では社会的セーフティネット(論考中は「social protection」)にGDPの3.7%(世界平均11.2%)しか割り当てておらず、「人々が災害に脆弱」なことが遠因にあるという(写真は2013年にフィリピン・タクロバンを襲った台風Haiyanによる被害。UK Department for International Development、Henry Donati氏撮影)。

論考は、ここ数年の専門家の主張を追認した形だが、執筆したアジア太平洋経済社会委員会のスタッフは「早急に手がける必要がある」として、次を提案している。

  • 被害者が災害から立ち直る直接的施策(社会的セーフティネット充実など)の導入
  • 貧困層への財政支援
  • ビッグデータなど新しい技術を応用した災害を未然に防ぐリスク分析ツールの開発

先の台風19号の被害に遭われた日本にいる方々、関係者皆様へ、心からのお見舞いを申し上げます。

(Hummingbird Advisories  佐藤 剛己)