中国発カンボジア行の資金洗浄

中国から香港経由、カンボジアへの資金洗浄が活発化している模様だ。事件化が確認されるだけでも以下の事例がある。

  • 4月、香港経由の中国人3人がプノンペン国際空港で352万米ドルを持ち込もうとして逮捕
  • 5月、香港経由の中国人1人が同空港で85万米ドルを持ち込もうとして逮捕
  • 7月、香港経由の韓国人2人が、シエムレアプ空港で220万ドルを持ち込もうとして逮捕
  • 7月、香港経由の中国人3人がプノンペン国際空港で90万米ドルを持ち込もうとして逮捕

このうち、7月の韓国人逮捕のケースで犯人は「中国人の正体不明のグループから現金持ち込みを依頼された」と話している。また、カンボジアの国内銀行では今年上半期だけで合計約USD 1,000万相当の不正送金が確認された、との報道もある。

資金搬送の背景は複数あるだろう。米中経済摩擦の長期に伴う資産家の資金逃避によるものか、香港暴動の長期化か、あるいは、中国政府による海外への資金移転抑制策(海外送金や外貨売却が多い銀行のレーティングを引き下げるという)によるものか。少なくとも米系企業の中国転出が加速する中、ドルもそれに合わせて逃げていく流れだ。行先がカンボジアというのは、今の中国・カンボジア間の近さを物語っている。

(Hummingbird Advisories  佐藤 剛己)