タイ人の京大准教授、襲われる

京都大学東南アジア地域研究研究所といえば、日本の東南アジア研究のトップ機関である。タイ人で同研究所の准教授、Pavin Chachabalpongpun氏が7月8日早朝、京都府内の自宅で何者かに急襲され、スプレーガスを掛けられる被害にあった。初報とみられるFTの記事(8月3日)には、事件の背後関係に関する言及はないが、自宅を襲った男は黒を纏い、マスクをした日本人らしいと、Pavin氏の証言を紹介。一方、今朝のニューズウィーク電子版によれば、Pavin氏はタイ国軍の関与を主張しているという。

Pavin氏は現在のタイ軍政反対派の急先鋒。2014年にタイでクーデターが発生して以降、王室不敬罪などで15年の判決を受け、帰国できないでいる。2017年にはさらに、タイ政府が同氏などのSNSフォローやSNS上でのコンタクトを禁じたものの、今でもフォロワーが多いとされる。タイを巡っては、迫害から国を逃れた反体制派の暗殺などが相次いでいる。

Pavin氏は警察(京都府警が担当しているものか否かも明らかではない)の指示で、現在日本を離れており、同居人も安全上の配慮で京都から離れているという。

FTによると、Pavin氏は警察からメディアに話さないよう言われていたというが、タイのオンラインメディアで事件が出始めたのを契機に、メディアに接触したという。邦字メディアは1行も報じておらず、京都大学もコメントを出していない。(写真は研究所ウェブサイトのスクリーンショット。)

(Hummingbird Advisories  佐藤 剛己)