中国巻き込む豪当局のマネロン捜査

オーストラリアと中国の関係が日増しに悪化する中、中国・習近平首相の母方のいとこにあたるMing Chai氏が、組織暴力団の資金洗浄に関わったとして豪捜査当局のターゲットになっていると、報道され始めている。Chai氏は、豪州最大のカジノ、Crown Casino(メルボルン)で2012ー2015年に多額の掛け金で豪遊した記録も残されているらしく、当局はこの資金の出所も捜査対象にしているという(写真は、The Ageウェブサイトのスクリーンショット)。

Chai氏の嫌疑は、もとはジャンケット・オペレーターで、かつ中国政府の影響下にあるとされるTom Zhou氏(国際刑事警察機構から指名手配中)への捜査過程で出てきたもの

こうした報道に中国外務省は「根拠のない噂」と一蹴。豪州連邦警察も、捜査対象者の人定を特定していない。が、WSJの記事は「(Chai氏を知る人物によれば)Chai氏は習首相との近しさを商機拡大の口上にしていた」として自信たっぷりである。

Chai氏は現在、豪州国籍。WSJによれば、1996年に初めて豪州企業に役員として名を連ねるようになり、2011年には妻名義で380万米ドルの家をメルボルンで購入するまでになっていたという。Crown CasinoではVVIP(”very very important person”)とランク付けされている。

豪紙The Ageなどによれば、報道頻発のきっかけはCrownからの内部資料流出らしい。上記以外にも豪カジノ監督官庁によるお目こぼしや、他国関係者の関与も指摘されている。

(Hummingbird Advisories  佐藤 剛己)