フィリピンで自国民による自爆テロ増加か

フィリピン・ホロ島の国軍施設近郊で6月28日に起きた自爆テロ。イスラム国と関連があるとみられるテロリスト2人と、兵士と民間人6人が死亡、22人が怪我をしたこの事故で、死亡したテロリストのうち1人が先週、フィリピン人と判明し、波紋を呼んでいる(写真は7月3日のInquirer、1面)。フィリピンではこれまで自国民による自爆テロは稀とされてきたが、ホロ島から直線で70キロほど東北東、ミンダナオ島により近いバシラン島で昨年7月に11人が死亡する自爆テロがあって以降、過去12か月でこれで3件目になった。しかも先月のホロ島の事件でのもう一人の自爆テロ実行者(死亡)は、バシラン島で死亡したモロッコ系テロリストの息子と見られている。

ホロ島のテロはこの日、アブサヤフ系ジハードに対抗するため、国軍施設に新しく着任した第一旅団戦闘部隊(The 1st Battalion Combat Team)の着任セレモニーの日だったといい、テロのタイミングも計算されたものだったことが伺える。専門家は一様に「自国民による自爆テロが根付き、今後増える可能性がある」と指摘。地政学情報などの提供で有名な米国Stratforは、ブリーフィングレポートを無料で配信したほど。

ホロ、バシラン島ともイスラム過激派が多いスールー海に浮かぶ小島である。今後、ミンダナオ島などフィリピン南部でのテロ事案増加が危惧される。

(Hummingbird Advisories  佐藤 剛己)