「日本は海外贈賄防止に本腰を入れよ」OECD審査結果公表

7月3日、今年1月末に実施されたOECD贈賄作業部会(OECD Working Group on Bribery、構成44か国)の訪日審査結果が公表された(プレスリリースはこちら)。審査は、1999年に始まったOECD外国公務員贈賄防止条約に基づき、今回で4回目。審査のたびに日本は贈賄防止法制の不備をかなり手厳しく指摘され、2008年には経産省の担当者がOECDに呼びつけられてもいる。今年も厳しい内容といえる。

まずプレスリリースのタイトルがすごい。「Japan must urgently address long-standing concerns over foreign bribery enforcement」である。これまでの勧告にもかかわらず、法執行としてロクなことをしてこなかったじゃないか、という訳だ。今回もいくつかの提言がなされたが、一定期間(2020年6月と2021年6月の2回到来)に導入されないと、実務レベルでの調査団を受け入れなければならなくなるそうだ。

今回の調査結果ハイライトはたくさんあるが、中でも耳目を引くのは次の点だ。

  • 1999年以来、外国公務員贈賄「疑惑」案件は46件(「日本の輸出レベルと想定暴露リスクを考慮すると異常に低い」とOECD)
  • このうち日本の法執行が手をつけたのは30件。このうち5件が訴追に至った(先の三菱日立パワーシステムズのケース含む)
  • 30件のうち12件は継続捜査中で、1件は6年続いている。審査直前に駆け込み開始となった案件が6件ある
  • 残る16件中、OECD作業部会が情報提供した5件は手付かずで、日本政府からはどの官庁が取り扱ったのかの報告がなかった

今回の訪日審査に際しては、日本側で尽力された民間側の方々を知るだけに余計、政府の遅々とした対応に暗澹たる思いがした(写真はOECDプレスリリースのスクリーンショット)。

(Hummingbird Advisories  佐藤 剛己)