インターポール、シンガポールに反テロ調整事務所設立

先週末、インターポール(国際刑事警察機構、Interpol)世界会議がシンガポールのマリーナベイサンズで開かれ、シンガポールにインターポールのアジア太平洋地域の反テロ調整室(Regional Counter-Terrorism Node、RCTN)を設立することが発表された。名前や肩書きは発表されていないが、シンガポール警察の警察官が調整室長となり、他のアジア太平洋地域の国々から5人の警察官が調整室に加わる。それぞれが反テロに関するスキルと経験を持ち合わせており、反テロに関わるインターポールの18データベースにアクセスすることができる。

シンガポール政府はかなりの投資をして「Interpol Global Complex for Innovation」という施設を2015年に誘致したが、どうやらRCTNへの先行投資だったらしい。さすがシンガポール政府、目のつけどころが違う。小国ながら、東南アジアだけでなく、より広いアジア太平洋地域におけるセキュリティー・ハブとしての地位を確立しようとしている。東南アジアではISISを含むテロリストグループとの戦いが続いている。インターポールの反テロ調整室を置くということは、国のイメージとセキュリティー強化にも繋がる。

会議で講演したジョセフィン・テオ労働大臣兼国務第二大臣は、ボーダーレス世界にいて経済的・技術的利便性が革新的に向上する一方で、それを巧妙に利用する犯罪が後を絶たないとし、警察捜査の中での更なる科学技術・イノベーション(といえば聞こえばいいが、要は汚いサイバー戦争に他ならない)の向上が必要だと強調した。この新たな調整室にかけられる期待は大きい。(写真と本文は関係ありません。)

(Hummingbird Advisories 白新田 十久子)