犯罪集団と政治家(チョンブリのゴッドファザーの死)

タイ東部にあるチョンブリ県。ここで「チョンブリのゴッドファザー」などと呼ばれたタイ人、Somchai Khunpluen(ソムチャイ・クンプルン)氏が6月17日に死亡した。82歳だった。政治家であると同時に、犯罪組織のボスとされ、たびたびタイ・メディアに登場した。ソムチャイ氏の死亡を報じた記事によれば、「裏で違法なビジネスを広く展開」し、「2013年にライバル政治家の殺害で禁固25年の有罪判決」を受けたが、2017年12月に健康状態から仮釈放されていたという。

少なくとも3人の息子はいずれも政治家で、Sonthaya Khupluem氏はタクシン政権時代の観光スポーツ大臣、インラック政権では文化大臣だったが、政権が非難されてもSonthaya氏が非難の的になることはなかった。10年以上前、欧米ビジネスマンの間で読まれた「The Asian Insider: Unconventional Wisdom for Asian Business」(Michael Backman, 2004)によると、Sonthaya氏の2003年の結婚式には、タクシン首相(当時)の他、少なくとも歴代3人の首相、数百人のVIPが参列したという。

犯罪集団と政治家の裏関係は、タイに限らず東南アジアでしばしば見られるもの。いや、日本を含めたOECD各国も、見えやすいかどうかの違いはあっても、関係性はさして変わりがないのではないか。日本にも元ヤクザで議員という人たちは相応にいる(写真は本文と関係ありません)。

(Hummingbird Advisories  佐藤 剛己)