世界銀行東アジア経済予測:主要東南アジア経済は明るい見通し

今月4日に発表された世界銀行の東アジア・太平洋地域経済予測(East Asia Pacific Economic Update, October 2017)は、2017年と2018年の地域の発展途上国の経済成長率をそれぞれ6.1%から6.4%に、6.1%から6.2%に引き上げ、明るい見通しを示した。

中国の成長の鈍化を考慮しつつ、2017年は2016年と変わらぬペース(6.7%)で成長を続けるとした。中国を除く東南アジアの経済は2016年よりも少し速いペースで成長し、2017年は5.1%で、そして2018年は5.2%と予測している。

タイとマレーシアは、観光業を含む輸出の拡大(タイ)と投資の拡大(マレーシア)により、成長率予測を引き上げた。インドネシアでは実質賃金上昇が強い消費を生み、ベトナムでは農業と製造業の立て直しが成長を押し上げるとした。

フィリピンの成長率は、公共投資プロジェクトの履行が遅れていることから、2016年よりも低くなると予測した。

カンボジアとラオスに関しては2016年とほぼ同様のペースで2017年も成長する見通しで、ラオスでは電力業界が、カンボジアでは貿易と海外直接投資(FDI)が経済牽引力となっている。

公共インフラプログラムが伸び続けているフィリピン、タイ、カンボジア、ラオスに関して、報告書は、引き続き公共投資管理制度の改善の必要性を指摘した。

また、地域統合が保護主義のリスクを相殺できるとし、東南アジア経済共同体(The ASEAN Economic Community)がサービス部門における自由貿易の拡大および非関税障壁の縮小に貢献できるとした。

(Hummingbird Advisories 白新田(しろにった) 十久子)