ミャンマー、テロリストの足場に?

民族紛争解決の兆しが見えない中、ミャンマーのテロ中継地としての位置付けが目立ってきた。きっかけは今年4月にスリランカで起きた連続爆弾テロ。スリランカ政府からの通報に基づき、ミャンマー政府が5月23日、スリランカ人ヒスイ商人Abdul Salam Irshad Mohmoodを連続爆弾テロ事件の容疑者として逮捕したところ、本当の実行犯が別にいて、すでに国外逃亡していることが分かったのだ。その後、逮捕されたMohmoodとこの実行犯は、2018年1月に同じ飛行機でミャンマーに入り、実行犯はしばらく国内に留まっていたことも判明した。

以前から、ロヒンギャ難民はサウジアラビアからの資金で武装化、最大3600人がラカイン州とバングラデシュ側の難民キャンプで戦闘員になっていると言われていたところ。もともと、中東テロが陸路で東南アジアへ入る際の経路になっていたのがミャンマーだが、足場が国内に着々と仕上がりつつある気配だ。

その最中の5月26日には、ミャンマーの2つの国際空港(ヤンゴンとマンダレー)で一気にセキュリティが高められた。マレーシア政府から、テロリスト侵入の可能性を通報されたためだという。合わせて国内空港も警備が強化され、中でもラカイン州のシットウェ(Sittwa)空港は最高のレベル3に引き上げられた(写真は近年セキュリティ対応が良くなったジャカルタのスカルノ・ハッタ空港)。

こうしたテロ情報の交換は東南アジア域内では常時行われ、特にマレーシアやインドネシアは国内でもテロとの激しい戦いが続いている。上記と同じ頃、マレーシア当局はISに関係のある人物として、3人をKL国際空港などで逮捕している。表面化した情報にどこまで緊急性があるものか、身近で何も起こらない限り民間側は知る由もないが、表面化した情報だけでも追いかけると見えてくるものはある。

(Hummingbird Advisories  佐藤 剛己)