シンガポール・マレーシア対立、新たな火種(たまご)

シンガポールとマレーシアによるジョホール海峡を挟んだ国境対立。余波は、シンガポールの食卓にも及ぶかもしれない。マレーシアからの鶏卵輸入がストップする可能性が出てきたのである。

マレーシアの国内取引・消費省(Ministry of Domestic Trade and Consumer Affairs)が今週、鶏卵のシンガポール輸出に伴う国内業者間によるカルテルの可能性と、国内マーケットでの取引量確保などを理由に、鶏卵輸出の制限もしくは禁輸の可能性を示唆した。11月はマレーシアで価格高騰が確認され、シンガポールでも今月に入り60%の価格上昇が認められるなど、カルテルの影響が出始めている、という。

シンガポール人は平均、年308個の鶏卵を消費する。このうち、国内生産は26%で残る74%のほとんどをマレーシアからの輸入に頼っている。シンガポールの国内メディアは、クリスマスや旧正月前で卵の消費が増える中、消費者負担が増えることを憂うが、今のところ、シンガポール政府からは鶏卵輸出制限に関するコメントは出ていないようである。

両国国境対立とマレーシアによる鶏卵輸出制限には、今のところ直接の関係は見当たらない。だが、国境対立が表面化したのが12月4日あたり(初報は11月27日と思われる)。マレーシア政府が鶏卵業界の調査を始めたのが12月7日だ。価格上昇をひと月放っておいたのに「なぜ国境議論の直後に」という疑問への解は見当たらない。

(Hummingbird Advisories  佐藤 剛己)