危機管理としての救急医療(ごあいさつ)

櫻井教授

世の中の救急医のイメージってどんなものでしょうか?私は救急医療に携わって20年余り経ちますが、この文章を書くことになって自分の仕事を客観的に一言で示すのはちょっと難しいことに気が付きました。

最近、ドクターヘリを扱うドラマ「コードブルー」を観る機会がありました。ここはリアルだなと思ったり、そんなわけないだろ!!と突っ込みを入れたり...。自分の仕事の領域がエンターテインメントとして出されると、その仕事をまさにやっている人間にとっては複雑な心境になるのは、どの職業でも一緒だと思います。教育とエンターテイメントを合体させたものをエデュテインメントと呼ぶんだそうです。ドラマや映画は医療監修をなさっている方が気合いが入っているためと思うのですが、特に救急領域のドラマは教育っぽいところが目立つかなと感じます。それでも、感動のドラマとして成り立つのは生き死に係わることは昔も今も人生の関心事の一つだからでしょう。

多くの仕事が管理職になると同じ風景が見えてきます。私も管理職となり危機管理をする立場となりました。もともと、重症患者を扱う救急は危機管理じみたところが大きいので、その辺のニュアンスを交えながら今後文章を書いていこうと思っています。

(櫻井 淳、日本大学医学部救急医学系救急集中治療医学分野 診療教授)